さてはて、今回だいぶとんでもない終わり方をした第漆話、宵闇。
ギアを数段階上げてアクセル踏みまくった感じがしましたが、皆様、如何でしたでしょうか。
今回も感想を綴っていこうと思います。
・秋陣営
ようやくご尊顔を拝むことができました、大和の秋の代行者、祝月撫子さま。なんてお可愛らしい。さすがは原作の文章で、『天使のよう』と形容されるだけのことはありますよ。齢7歳、御覧の通り大和の代行者の中では最年少になります。任期も、確かまだ1年と少しくらいだったはず。秋顕現も前回が初めてだったと記憶しています。
随分とはしゃいでいらしたのは、撫子さま自身も仰っていましたが、ご自身にとって初めての春だったからですね。雛菊さまが居なくなってしまわれたのが10年前ですから、撫子さまは人生の中で、一度も春を経験したことがないのです。初めてのさくら。初めての春の陽光。満面の笑顔も納得、というものです。
そしてその従者、阿左美竜胆。まぁこちらもお顔が良いこと。ベルベットボイスも素敵ですね、良い男です。ただ、今まで登場した、春、冬、夏の護衛官と比べると、ちょっと感じが違う印象があったかもしれません。
彼は、護衛官という職務を、ビジネスとして考えているタイプです。主の前では猫を被り、見えないところでは少々やさぐれ、とでもいいましょうか。悪態は付くし、タバコは吸うし。今回は特に、いろいろデリカシーに欠ける発現もしちゃってますしね、初見のイメージとしては、あんまり良くないかもしれません。
ただまぁ。同僚の長月も言ってましたけど、この頃の竜胆、本当に自覚ないんですよね。護衛官の仕事を、ビジネスとして割り切っていると思っている。撫子さまを甘やかしているのも、従者として、主に季節を滞り無く顕現させるためのご機嫌取りの一環だと捉えている。そういう風に思っているんですけれど。
それだけだったら、あんな顔にはならんでしょうに。
いやぁ、ほんと好きなんですよ秋陣営。小さい女の子とイケメンの組み合わせがビジュアル的に良いのはもちろん、年の差も絶妙に私のツボを付いています。撫子さまはそのお可愛らしさはもちろん、この先の原作の出来事から、だんだんと大人びていく様子……いえ、大人びてしまう、といったほうがいいでしょうか。その様子が、微笑ましいような、切ないような、そんな気持ちになりますし、だからこそ天真爛漫にされているときの姿が余計に胸に来るようになります。そして竜胆も、ここから見せ場も活躍もたくさん出てきます。好感度の上がり幅がエグいです。悪いこと言わないので、竜胆の株は今のうちに買えるだけ買っておくといいですよ。
読み進めるたび、次の話を呼んでいくたび、どんどん好きになるのが秋陣営です。そういう意味では、今回のアニメの範囲だけだと魅力を伝えきれないのが惜しいところでしょうか……いや本当、春の舞の段階ですら魅力的なのに、その先でもっともっと魅力的に鳴っていくんですよこの二人。
……え、お前、春も冬も夏も秋も、全部好きって言ってないかって?
えぇ、そうですよ。雛菊さまもさくらも狼星さまも凍蝶も瑠璃さまもあやめさまも撫子さまも竜胆も、全員大好きですが?
いや、絶対そうなりますって。なるから、ほんとに。
・今日の雛菊さまお可愛らしやポインツ
夏主従とメッセージのやり取りしてるのとてもいいですね。代行者という立場を超えて、友情を深めようとしているのが大変素敵。
で、瑠璃さまによってぶち込まれる『愛しの狼星様』という強烈ワード。
ここで顔真っ赤にする雛菊さま、めっちゃお可愛らしい……お土産買って行こうかな、の言い方も凄くいいですね。あの上ずっている感じがたまりません。雛鳥のクチバシのようになっているお口も面白かった。
……まぁ、隣のさくらの様子を見ていると、あまり手放しで愛でてられないんですけれども。会いたい雛菊さまと、主の気持ちを理解したうえで、それでも会わせたくないと思ってしまうさくら。二人で一つな春主従ですが、唯一ここだけは食い違ってしまう。あの事件は、雛菊さまにとってはもちろんですが、それ以上に、さくらにとっての大きな傷、というのがよくわかります。
・藤堂と霜月
一瞬、誰?と思う方もいるかもしれませんが、冬から派遣されている、春の二人を見守る冬の護衛です。今回の話で言えば、凍蝶と電話で話をし、雛菊さまに落としたスマホを差し出したのが藤堂で、藤堂が電話をしている隣でりんごを食べてて、思いっきり口を滑らせたのが霜月になります。以前の夏離宮襲撃の際にも、それぞれワンカットずつ映っていたはず。
ちょい役といえばそうなんですが、目立たないところで色々活躍している二人なので、結構好きなキャラクターでもあります。これからもちょいちょい顔を出してくれますし、春の舞の一連の事件が終わった後も春主従の護衛を続けていて、確かな信頼を築くようになっていたり。結構おいしい役どころですし、もう少しフォーカスあたってくれてもいいのになぁ、なんて思ってますね。
・長月礼子
秋陣営の一人、竜胆と話していたあの人ですね。原作では挿絵が無かったんですけど、思ったより良いビジュアルしてんな……
中性的な女性キャラは、独特の魅力があってとても好きです。声色も少年っぽいツヤがありつつもちゃんと女性声、というのがグッド。どこかで聞いた声だと思ってはいましたが、なるほど、松岡美里さん。ウマ娘のタニノギムレットでしたか……あっちの話し方が独特なせいで、EDクレジット見るまで結びつきませんでした。
めっちゃ歌上手いですよね、あの方。撫子さまに歌を歌って差し上げたりしてたのかしら、なんて想像が膨らみました。
・秋離宮
で、今回のとんでもないラスト。秋離宮、吹っ飛びました。いやミサイルって。笑顔の撫子さまのバックにミサイル、あまりに異物過ぎて怖かった。
観鈴さんと美上も本格的に登場しました。観鈴さんは前回も声とシルエットだけは出てましたが、空恐ろしいほどに美人ですね。もっとツリ目な感じというか、気の強そうというか、女傑!みたいなイメージをしていたんですが、なんか日常もので近所に住んでいるおっとりお姉さん、みたいな妙に優しげな顔立ちしてるのが、むしろめっちゃ怖い。
美上も意外なビジュアルでした。狐目、猫背で細身、というのが原作の描写でしたが、個人的には、もっと蛇とか蜥蜴とか、爬虫類顔を想像していました。アニメのビジュアルは確かに原作の描写どおりですが、普通に美形な顔立ちしておるなこやつ。
あまりに痛々しすぎて目を背けたく鳴るような撫子さまでしたが、賊の手を握ったら傷が治ってしまいました。あれが、秋の代行者の持つ力、『生命腐敗』の一端ですね。腐敗、という言葉こそ付いていますが、実際は生命力を操作する力、と表現するのがいいんでしょうか。木々や大地から生命力を吸い取り、冬支度をさせるための力ですが、今回のようにその生命力を自分や他者に注ぎ、治療することもできるのです。最も、本質的には更に異なる……とも言われていますが、そのあたりは今回あまり関係ないので割愛です。
にしても、このアニメ、現在の状況と過去の状況を重ね合わせるような技法、上手すぎではないですかね……?
壊滅した秋離宮に響く撫子さまのあどけない声。出会いの過去と、最悪な現在で、同時に一歩踏み出す竜胆。小さな主の前に片膝を付くけれど、今、彼の前には何もなく。差し出した手には、小さなあの手ではなく、血に汚れたぬいぐるみ。あらゆるものから守り抜くと言葉にした過去と、全くそうではない今。
見ながら思わずうめき声を上げてしまうくらいに、体の芯からキリキリくるシーンでした。ともかく竜胆の表情が、何より瞳の様子がエグい。原作知ってる人間として身構えてはいましたが、それでも辛かった。BGMもやな仕事してますね、こんなシーンなのにピアノの旋律が憎たらしいほどに美しいこと。
ここがどん底だから、とどうにか言い聞かせて耐えながら見ていた感じです。
失われた春が戻ってきた。そう思いきや、今度は秋が攫われた。
10年前の出来事の再来。過去は去ったわけではなく、現実の脅威として未だそこにあり、今、まさに牙を剥いた。
でも、10年前とは違うのです。あの頃、無力だった子どもたちは、今はそうではないのです。
ここからです。ここからが、本当の始まりです。
次回、第捌話、桜雨。タイトルの印象からすると、反撃の狼煙自体はもう一つ後でしょうか。
まずはその前段階。奮い立つ皆の姿を思いながら、待ちましょう。
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