春夏秋冬代行者 春の舞 第三話から第五話に寄せて

忙しい時期って、不意に来ますよね…

なんて、遠い目をしている暇なんてありません。ようやっと余裕が出たんですから、不本意にも貯めてしまった第3話から5話、見てきましたとも。

まとめて感想タイムと参りましょう。

・夏陣営

 春、冬に続いて、夏の代行者さまとその護衛官のお目見えです。葉桜瑠璃さまとあやめさま、双子の姉妹で代行者と護衛官ですね。

 夏陣営、好きなんですよね……姉妹というのがまずいい。兄弟、姉妹、兄妹、姉弟、全部大好物ですが、さらに双子というのもポイント高い。見た目がそっくりであるほど、中身の違いが際立つのが大変良きです……と、いうのはまぁ間違いなく私の本音ではあるんですけども。

 一番の理由は、最も私達と近い感性を持っているからでしょうか。アニメから入った方々も、5話まで見ていれば、代行者を取り巻く環境が如何に特異なのか……というか、どんだけ時代錯誤かつ人の心ないんか!?、というのをひしひしと、あるいはありありと感じ取っているのではないかと思いますが。それに対して、春も冬も、あとまだ出てきていない秋も、抗いはすれども、そういうものだからと呑み込んでいるところがあって、それが痛ましいわけなんですけれども。

対して、夏陣営、というか主に瑠璃さまが、そのあたりに真っ当に反発してくれるといいますか。読んでいるこちら側と一番近い感情を出力してくれるので、なんだか安心するんですよね。彼女なりに物事を飲み込んでいるけれど、それはそれとして思うところも不満もあって、そのままストレートに口に出す。出しちゃう、と欠点のように言う人もいるかと思いますが、私はそれが瑠璃さま最大の魅力だろうなぁ、と感じています。

 良くも悪くも普通の女の子なんですよね。年相応に子供っぽくて、そして、人並み外れて情深い。そういう魅力が悪い形で出てしまった結果が、今回の姉妹喧嘩なわけなんですが。

 そんな瑠璃さまの姉君である、護衛官のあやめさま。こちらは妹君とは対象的にしっかりもの。粛々とお役目を果たしておりますが、内心ではやはり思うところがあり……なんてところは、今はまだ、そこまではっきり出てきてないと思いますが。この辺りの話は、この先のネタバレどころか、原作続巻である夏の舞のネタバレになってしまうので……お二人の婚約者も含めて夏陣営が好きなのに、そこも語れない……

 ただ、妹が神様じゃなければもっといいお姉ちゃんになれたのにね、というあの言葉に、その一端が現れていると思います。

 原作の先の展開も含めた描写を見ている限り、葉桜姉妹は、極々普通の家庭で育ったことが伺えます。血筋が四季に連なるもの、ということ以外は、真っ当に平凡で、幸せな家族。だからこそ、一番私達と近しい感性を持っていて、そんな女の子が神様になってしまい、姉妹揃って人生を捧げることになってしまった。
 重い話を畳み掛けてくる春夏秋冬代行者における清涼剤的立ち位置でありつつ、その苦しみを最もわかりやすくといいますか、とても想像しやすい形で提示している、それが夏陣営なのかも、なんて思うのです。

・春主従のカワイイポインツ

 雛菊さまとさくらのカワイイ描写に余念がないアニメ制作陣。素晴らしい。毎回拍手を送りたい。

 まずは第3話。動物に目を輝かせる雛菊さま。小動物よりも愛らしいです。しかし注目したいのはさくらの方。むっちゃ連写してましたね。あれ、動物を撮ってるんじゃなくて、動物と一緒の雛菊さまを撮ってるというのがいい。ただでさえ可愛らしい雛菊さまに、愛らしい動物を合わせることで、画面内の可愛い比率が上がり、しかも動物に夢中な雛菊さまは普段以上に愛らしいので更に可愛い度合いアップ、という寸法でしょう。雛菊さまが大好き過ぎるさくらが可愛い。

 それから、夏主従の婚約者のお話が出てくるたびに、顔を赤くするところ。雛菊さまはもちろん、さくらもかい、という。恥ずかしがりつつも興味津々な感じがいいですよね。やっぱりそういう話は気になってしまうお年頃なのでしょう。先程の夏陣営の話にも被りますが、そういう年相応な部分が垣間見えるとほっこりしますね。強くならなくちゃいけなかった2人だからこそ、というのもあるでしょう。

 そして、第5話。冒頭のやり取りはアニメオリジナルなはず。おかげで新鮮な気持ちで大笑いしました。一生の不覚がそんなもんでいいのかさくら。そもそも自分が雛菊さまと一緒に食べたかっただけなんじゃないかさくら。こういう時、守られている側の雛菊さまがお姉ちゃんっぽくなるのほんっとうに好きです。主従という形、守られるべき人と守る人という役割はあれど、雛菊さまとさくらは互いに守り守られ、支え支えられ、という姿が愛おしくて堪りません。

……そうしなければ歩けない、ということでもあるんですが。つくづく、愛おしいと切ないが一緒に飛んでくる作品ですこと……

・雛菊さまとさくらの過去

 この辺りの過去も、だんだん明かされてきましたね。とりあえず、春の里はひどい場所。テストには出ませんが覚えておきましょう。まぁ、どの里も大概で五十歩百歩ではあるんですが、中でも春は、なんていうかこう、陰湿さが凄くて……四季の神を敬い、その役目を重要視する割に、その力を授かった代行者の扱いが悪いの、何なんでしょうね?神罰怖くないんか?

 2人の馴れ初めは、孤立している者、居場所の無い者同士のシンパシー……と考えると、これもまた切ない話。ですが、辛いと言い合える相手ができたのは一つの救いでもあるでしょうか。同じだから、相手を羨んだり、妬んだり、ということもないでしょうし、何より、無いもの同然だった自分が、他人に必要とされたことが、本当に嬉しかったんだろうな、と。それに、きっかけは何であれ、そこから築き上げた関係性が重要であり、尊いものであることには違いなし。出会ったことで2人の人生が好転していったのも事実ですしね。……このあと急転直下だろうって?あーあー聞こえないキコエナイ。

 雛菊さまにはさくらが必要で、さくらには雛菊さまが必要で。お互いに必要で離れがたく、決して離さないと決めている。それはもう、この先ずっと変わらない。揺るがないからこそ、この2人の関係性が眩しくて仕方がないのです。

・春月の野郎と紅梅さま

 とりあえず、春月の野郎に遊佐さん当てた采配は、何してくれやがったんだと褒めたい(?)ところ。うっわ、ってリアルで声出ましたよ。お前、仮にも愛した女性の子供に、そんな言葉ぶつけます?ってセリフが、それはもう腹立たしいほどにいやらしく響く。遊佐さんボイスの酷すぎる有効活用……なにもかも遊佐さんの演技力が素晴らしすぎるのがいけない……

 紅梅さまは、原作では絵が無かったので初めてお顔拝見しましたが、なんかもう薄幸な感じがすごい。雛菊さまを授かった経緯に関しては、確か原作でも詳しく語られてないので言及は避けますが、少なくとも娘のことは本当に愛していたことは伝わってきます。雛菊さまが少しでも良く生きられるように……という行動が、尽く裏目に出ているというのもその印象に拍車をかけている感じしますね。まさか娘が代行者になるとか、流石に予想してなかったはずですし。

 耐え忍び、戦機を待つ。この言葉は、紅梅さまが他ならぬ雛菊さまに送った言葉です。あれ、でも一話で薺には……と思ったあなた。まだ、ステイでございます。まだ、全て語られたわけではないのですから。

 だんだんと重い過去話が出始めて、エンジンあったまってきた感じのある春夏秋冬代行者。次の第6話は、うーん、順番的には、10年前の冬の里襲撃、すなわち雛菊さまが誘拐されたあの事件の話でしょうか。クールの折り返し地点に差し掛かりますし、そろそろ秋主従の出番もありそうですが、さてはて。

 ちゃんとリアタイできるかしら?できるといいな、うん。

 期待して待ちましょう。

 最後に、余談にはなりますが、AmazonのAudible、ご利用なさっていらっしゃいます?

 本作も音源化されてるんですが、読み手の方、実はあやめさまの中の人です。

 文章には文章の良さ、アニメにはアニメの良さがあるように、朗読にもまた、朗読独自の良さがあると思っています。文字が“音”になることによって生まれる雰囲気、とでも言うんでしょうか。文章をなぞるリズム、行間の間の取り方、同じ声で演じ分ける役柄などなど……原作に興味出てきたけど、活字が苦手という方は、是非試していただきたく。あやめさまのお声が好きな方も、必聴でございますよ。

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