春夏秋冬代行者 春の舞 第拾話・残像に寄せて

秋救出に向けて動き出した各陣営。まずはブリーフィングと下準備パートですね。
今回も感想を綴っていきます。

・さくらの激励

 ここはアニメで見たかったシーンの一つです。竜胆に発破を掛けるさくら。ただ、ちょっとあれですか、尺的にカットされてしまった感じも否めないといいますか。
 原作だと、更に輪をかけて容赦ないんですよね、さくら。なんならちょっとばかり熱血入っているくらいの剣幕です。なので竜胆ももっとタジタジなんですが、さくらに押し切られる形で覇気を取り戻して……という。この、年下の女性に「俺勝てる気しない……」ってなってる竜胆の様子が、緊迫している空気ながらも面白かったり。

 全体的な雰囲気は近いのですが、せっかくなのであの長台詞はそのまま聞きたかった気がします。程よくまとまってはいるんですけどね、内容としては過不足なしという感じです。

・観鈴・ヘンダーソン恐ろしや

 いや怖い。本当に怖い。こういうのを怪演っていうんでしょうか。日笠さんの演技がすごすぎる。
 声色は優しいのに、全く優しくない。ヒステリックになったときも、高い声で怒鳴り散らすのではなく、むしろ声色は低めで、ふてくされた子供みたいな声にも聞こえるのがむしろ怖い。最後の「いいわね?」で若干上ずった感じの声になるのもゾクリときました。

 ほんっとうに怖いこの人。ちょっと撫子さまが可哀想過ぎて、このあたりは見てるの結構キツかったですね……

・狼星さまの説得(物理)

 今回の見どころはここでしょう。狼星さまの説得という名の恫喝。嬉しい原作補完シーンです。
 原作だと、冬の二人は各里に根回しをしに回っている、とさくらが言うシーンが有るだけで、実際どんな感じであったかという描写はありませんでした。どうも穏便でない様子だった、というかほぼ脅してきたらしい、というのは後々語られているんですが、これはもうほぼ武力行使でしたね。やっていることは物騒ですが、有無を言わせない迫力と、本当に一線を超えかねない冷たい瞳がともかくかっこいいです。昔のように何もできない子供ではない、お前たちを害することもできるのだ、と言外に告げています。
 また、本来ならばこういうのを絶対に止める側に入るはずの凍蝶が、終始何も言わず、何もせず、狼星さまにさせるがままにしているのもいいですね。何もしてないのがむしろ引き立つといいますか。この男の場合、それが逆に本気であることを示しているのが良い。

 その一方で、春の里の長、あれを前にしてなかなか、動じてない様子でしたね……要求は押し通しましたが、特別怯えているようにも見えませんでした。妖怪みたいなものだ、と凍蝶が言うのもわかります。この人、原作でもまだ直接しっかり出てきた人ではないんですが、どういう人なんでしょう……そのあたり、語られる話はいつか来るんでしょうか。凝り固まった老害……では終わらなそうな雰囲気がビシビシしますね。

・狼星さまと竜胆の電話

 うーん、見たかったところがカットされてしまった……と少し残念なところ。オレンジジュースの件とか、竜胆に釘を刺そうとする狼星さまとか、凄く見たかったんですけどね……
 状況的にコミカルな要素を挟むとテンポロスになる、という考えもわかるので、まぁ仕方がないとは思いますが。竜胆の真面目さ、人の良さがよく見えてくるシーンでもあるので、やはり欲しかったなぁ、とも思います。

 今回は、次に繋げるブリーフィングパートということもあってか、テンポよく物事が進んでいった感じがします。その分、特にコミカルさのあるパートを中心に、ちょいちょい見たかったところが削られてしまっていたのは少し残念かもしれません。
 その一方で、狼星さまの活躍シーンを一つ挟んでくれたのは手放しで拍手させていただきたい。シャフ度狼星さま本当にグッジョブ。

 次回、第拾壱話。サブタイトルは焦燥。
 団結して立ち向かう体制を取った春夏秋冬。とはいえ、それで万事うまくいくほど、楽な相手なわけではなく。むしろ、その魔の手は想像以上のところまで……と言った具合でしょうか。
 おそらくアクションシーン増量、そして進み具合によっては夏の四季歌も聞けるかも?と期待しつつ、また来週を待とうと思います。

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